飲食店のみならず、本屋、ドラッグストアなどでもよく見かける『ポップ』。
テーブル上に設置するもの、壁に貼るもの、店頭看板、手書きやパソコンで作成したものなど、サイズも種類も様々です。
「店の存在をアピールして来店を促したい」
「おすすめメニューをPRしたい」
「客単価をアップしたい」
上記のような理由で、あなたは今まさにポップを作ろうと思っていませんか?
ポップを設置する目的は『売上アップ』ですよね。ポップのデザインによって、売上は大幅に変わってきます。
なぜなら、メニュー名を殴り書きしただけのポップよりも、メニューの魅力が伝わるように工夫されたポップの方が、注文される確率が高くなるからです。
もしあなたが「売上がアップするポップの作り方なんて知らない」と思っていても心配いりません。少しのコツを知っているだけで、効果を発揮するポップは作成可能です。
この記事では、ポップが持つ役割や作成するときのコツ、さらには便利なテンプレートサイトをご紹介します。
飲食店のポップの役割とは?
ポップは飲食店において重要な役割を担っており、売上アップのためには欠かせない販促物です。なぜなら、ポップに注目してもらうことで来店や注文に繋げることができるからです。5つの項目に分けて説明します。
おすすめメニューの注文数アップ
ここでしか食べられない特別なメニューをアピールすれば、「また来たい」と思ってもらうことができます。
「今行かなきゃ」と来店のきっかけを作るには、店頭の看板で期間限定のメニューをアピールすると効果的です。
また、飲食店に入って席に着いたとき、卓上のメニューや壁に貼ってあるポップの文字は必ず目に入ります。
ポップを設置しておくと、店がいそがしい時間帯に来店された人に、おすすめメニューを説明する時間がなくてもアピールできます。
中にはおすすめメニューを知りたいと思っても、店員に話しかけるのが苦手な人もいますので、そのような人にもおすすめメニューをアピールでき、注文してもらうきっかけが作れます。
もう一品の追加注文を促す
ファミレスや居酒屋で卓上に置いてあるポップをみて、思わずサイドメニューやデザートを注文したことはありませんか?
メインで頼んだ料理だけでは少し物足りないときや、食後に甘いものを食べたいと思ったときなどに、卓上のポップは効果を発揮します。
メニューを開かなくても情報が目に入ることで、追加の注文を獲得し客単価アップに繋がりやすくなります。
流れ客を捕まえる
街行く人の来店を促すには、店頭に置くポップが有効です。「何を食べようかな?」と思いながら街を歩いている人に向けて、季節限定メニューやお得なランチセットなどをアピールします。
A看板タイプをよく見かけますが、その中でもおすすめなのが黒板ポップです。
黒板ポップは、簡単に書き換えられるところが利点です。時間帯やその日の食材の仕入れ状況などによって適宜変更し、鮮度の高い情報を客にアピールできます。
キャンペーンやお得情報の告知
「今なら○○」など、現在のお得情報のアピールも有効ですが、少し先の情報を事前に予告することで興味を引き、「その時にも来よう」と再来店を促すこともできます。
また、お得情報の発信は、店頭や店内、卓上のポップのみならず、ウェブサイトやSNSでもできるので、あらゆる方面へのアピールが可能です。
会員登録を促す
LINEのお友達登録、Instagramやツイッターのフォローを促すポップは、再来店に繋げるための大切なツールです。簡単に登録できるように、QRコードを記載すると良いでしょう。
LINEのお友達登録をしてもらうことで、限定のお得情報や季節メニューの告知などを配信できますし、写真がメインのInstagramではメニューを視覚的にアピールできます。
さらに来店時にハッシュタグで写真を投稿してもらうキャンペーンなどを実施すれば、店の情報がたくさんの人にシェアされ、新規客の獲得に繋がりますよ。
ポップデザイン作成前に準備しておきたい3つのこと
せっかくポップを作成しても、来店や注文に繋がらなければ意味がありません。売上アップのための要素をポップデザイン作成前に考えてみましょう。
①ターゲットを確認する
そのメニューをどんな人に注文してもらいたいのかを明確にしておきましょう。ターゲットによってグッとくるワードもデザインのテイストも変わります。
一般的に男性は価格に対する量を重視し、女性は彩りなどの視覚的な満足感を重視する傾向にあります。また、年代によっても好む傾向が変わってくるので、ターゲット設定をしっかり行っておくことが大切です。
②設置場所を確認する
ポップの設置場所は大きく分けて、『店頭ポップ』と『店内ポップ』の2種類です。
『店頭ポップ』は、店外や店の入口に設置します。A看板やのぼりが当てはまります。 店の魅力やおすすめメニューを伝え、来店を促すための重要なツールです。
『店内ポップ』は、卓上の三角ポップ、壁に貼ってあるメニュー、レジ回りにあるポップなど、様々な種類があります。
おすすめメニューのアピールや、追加注文による客単価アップ、会員登録などでのリピーター獲得のためなどに設置します。
どこに設置するかによって、大きさや種類が変わってきますので、デザイン作成前にしっかり確認しましょう。
③情報を整理して掲載内容を決める
ターゲットや設置場所が明確になったら、掲載する内容を書き出します。
メニューを掲載するときに必ず必要なのは「メニュー名」と「価格」です。しかし、それだけではなかなか注文には繋がりません。
どんな情報を載せればそのメニューを食べたいと思えるのか、魅力が伝わる訴求ポイントを絞り込みます。
また、会員登録やキャンペーン情報などを掲載する場合でも、ターゲットにとってどんなメリットがあるのかを明記する必要があります。
ポップデザイン作成5つのコツ
これから紹介する5つのコツを押さえることで、ターゲットのメニューに対する期待を高めることができ、効果を発揮するポップが作成できます。
①シズルワードを入れる
美味しそうと感じる言葉を取り入れると訴求率が上がります。
- 食感を表す「サクサク」「もっちり」「ふわふわ」など
- 味覚を表す「ジューシー」「うま味のある」「濃厚な」など
- 情報系の「とれたて」「焼きたて」「季節限定」など
これらのワードをうまく取り入れると、「食べてみたい」「頼んでみよう」とターゲットの興味を引き付けられ、注文に繋げることができます。
②写真を使う
写真を使うと視覚的に訴えかけることができ、文字だけのポップよりも魅力を伝えやすくなります。
プロのカメラマンではなくても、少しのコツで美味しそうな料理写真が撮れます。
- ピントを合わせる
- 明るさを充分に確保する
- 斜め45度から撮る
以上の3つを気を付けるだけで、写真の出来栄えはぐっと上がります。最近のスマートフォンはオート機能やフィルターなどが充実していて、簡単にきれいな写真が撮影できます。
美味しそうに見えない画質の悪い写真は、食欲をそそるものではないので使わないようにしましょう。
③価格を入れる
「美味しそう」と思ってもメニューの値段が分からなかったり、メニューに対して価格が見合わなかったりすると、なかなか注文には繋がりません。
キャッチコピーや写真と合わせて必ず価格も記載し、グランドメニューで確認したり店員に聞いたりしなくてもすぐに判断できるように作成します。
安さが売りであれば、価格を大きく書いたり、目立つ色を使用したりするとお得感がアピールできます。
④配色を意識する
配色は、メニューをイメージさせるための大切なポイントです。
「ベースカラー」「メインカラー」「アクセントカラー」の3色を意識して配色すると、統一感のあるポップに仕上がります。
また、メニューをイメージさせる色を用いるのも効果的です。例えば、抹茶であれば緑、カレーであれば黄色、ハロウィンメニューであればオレンジなど、食材や季節から連想する色を選ぶとイメージが伝わりやすくなり、統一感あるデザインとなります。
⑤情報は逆ピラミッド法で紹介する
結論→結論についての特徴→詳細の順に配置すると効果的です。
一番伝えたい結論部分は、大きく分かりやすく載せましょう。パッと目に入っただけでポップの概要が伝わり、興味を持ってもらった後に詳細へと誘導し、注文や来店へと繋げます。
この順番を逆さにしてしまうと、読んでいる途中で興味を失ってしまいます。
逆ピラミッド法は飲食店のポップに限らず、ターゲットに最後まで読んでもらうための手法ですので是非取り入れましょう。
ポップデザインのおすすめ無料テンプレートサイト3選
初心者が白紙の状態からポップデザインを作成するのはなかなか難しいですが、テンプレートを使用すると簡単に作成できます。
ワードでラクラク作成『BuzzFood』
無料でダウンロードできる『BuzzFood(バズフード)』。会員登録の必要なく、すぐにダウンロードして使用可能です。
テンプレートはワードファイルになっており、普段からワードを使っている人にとっては操作がしやすく簡単にポップデザインを作成できます。
素材を組み合わせるだけ『POPKIT』
あらかじめ用意された素材を組み合わせるだけで簡単にポップデザインを作成できる『POPKIT(ポップキット)』。
iPhone用のアプリもあり、スマートフォンでもパソコンでも作業でき、データ共有しやすいところが特徴です。
気軽に使えるフリープランと、月額550円のエンジョイプランがあり、フリープランは使用できる素材数や書き出し形式が制限されます。まずは試しにフリープランへの登録をおすすめします。
圧倒的なテンプレート数『Canva』
『Canva(キャンバ)』は豊富なテンプレート数が魅力のオンラインのデザイン作成ツールです。
ポップデザインのみならず、ポスターやインスタ用画像など様々なテンプレートが用意されているので、デザイン作成の経験がなくても簡単にあらゆるデザインが作成できます。
ポップデザインをプロに依頼するなら『SNAC』がおすすめ
「自分で頑張ったもののポップデザインが上手く作れなかった」
「ポップデザインを何とか形にして設置したもののイマイチ効果が出ない」
そのような時はプロにデザインを依頼するのがおすすめです。
ポップデザインのみならず、あらゆるデザインを依頼できる『SNAC(スナック)』は飲食業特化型のサブスクサービスです。
月額50,000円~依頼でき、ポップやメニューの印刷物デザインはもちろん、ウェブサイトやSNSに使用するロゴ作成やバナー画像など、要望に合わせて様々なデザインを作成できます。
定額制のため「この部分だけ変更したい」という細かな修正や「違うパターンも作りたい」などの要望も、追加費用が発生することなく対応可能。
4つのプランから予算や目的に合わせて選択でき、集客や利益に繋がるデザイン作成サービスが利用できます。
飲食店向けポップデザイン作成のコツまとめ
今回は、飲食店でのポップの役割や作成前の注意点、デザインを作成するときのコツを解説しました。
- おすすめメニューの注文数アップ
- 追加注文で客単価をアップ
- 店頭ポップで来店を促す
- キャンペーンやお得情報の告知でリピーターを狙う
- 会員登録を促してリピーター獲得を狙う
ポップデザイン作成前にはしっかり準備しておくことが大切です。シズルワードを入れたり写真を使ったりして、ターゲットが「食べてみたい」「美味しそう」と思えるデザインが注文や来店に繋がります。
また、ポップは一度作ったら終わりではありません。ポップを設置したものの、効果がイマイチ発揮できていない場合は修正が必要です。どう修正したらいいか分からない場合は、プロにデザインを依頼してみましょう。
ポップはしっかりと作成すれば売上アップに繋がる重要なツールです。5つのコツを踏まえて、効果を発揮できるポップデザインを作成してくださいね。