新規オープンの飲食店で集客するには、まず認知してもらうことが絶対条件です。
そこで認知してもらうために看板を設置するのはとても有効な手段で、集客につながっていきます。
看板は店舗の前を通る通行人に、コンセプトや業態、雰囲気を伝えられるツールになるからです。
しかし、
「どんな看板を設置すればいいの?」
「認知だけでなく来店のきっかけになる看板デザインを作りたい」
「看板制作は高そう……。」
と思っていませんか?
飲食業の経験者でも、新規オープンする店舗の看板をどんなデザインで作れば集客できるのか、相場がどのくらいなのか、検討もつきませんよね。
看板は集客するのに有効なツールなのですが、設置場所やデザインを間違ってしまうと、お客さんに認知してもらえず集客につながりません。
そこでこの記事では、新規オープンのスタートダッシュができる、集客と売上アップにつながる看板デザインを、実際の看板を交えながら解説していきます。
最後には、看板製作の依頼をできる業者と、注意点も紹介していますので参考にしてください。
ネット社会に看板は必要?
インターネットが発達しても看板に集客効果はあるといえます。
インターネットが発達し少し調べるだけで、すぐにお店の情報が出たり、おすすめのお店を紹介したりするようになりました。
予約や注文だけでなく決済まで、インターネットで完結してしまう時代です。
今のようなご時世だと、わざわざ経費を使って看板を付けなくても、お客さんはお店のことを認識できます。
しかし、看板には集客の効果があります。
なぜなら、飲食店に限った話ではないですが店舗型ビジネスには商圏といった考えがあり、1次商圏の見込み客にアプローチができるからです。
立地 | 1次商圏 | 2次商圏 |
---|---|---|
都市部 | 半径500m(徒歩で10分程度) | 半径1km(徒歩で15分から20程度) |
郊外店 | 半径3km(車で10分から15分) | 半径6km(車で20分から30分程度) |
1次商圏内が行動範囲の人は店舗の前を通る確率が高く、看板を見る可能性が高くなり認知につながります。
これがインターネットであればそうはいきません。
インターネットは調べるときには効果的ですが、全く知らないものを検索するのは難しいからです。
特に新規オープンの店舗であれば、情報が少なく表示されない場合もあるでしょう。
したがって、看板を設置すると1次商圏の見込み客にアプローチができるので、集客につながります。
看板には認知、興味、入店の3つ目的がある
看板を設置する目的は3つで、目的に合わせたサイズやデザインがあります。
3つの目的に合った看板デザインを設置できると、お客さんを入店まで誘導できるようになります。
看板を設置する3つの目的
- 認知してもらう
- 興味を持ってもらう
- 入店してもらう
ここでは目的が達成できる看板デザインを解説していきます。
認知してもらう
まずは店舗の存在を知ってもらう目的の看板です。
存在を知ってもらうためには、大きく目立つ看板が有効です。
大きくて目立つ看板には、業態がわかるデザインにすると、覚えてもらいやすくなります。
「あそこの通りに新しくラーメン屋ができてたよ」といった会話をしたことがありませんか。
新しい看板を一回見ただけで店名まで覚えられる人は少ないですが、業態であれば覚えられます。
ラーメン屋であればラーメンのモニュメントやデザインを看板にしたり、洋食であれば、パスタやピザにのデザインにすると記憶に残りやすくなります。
店舗の存在を知ってもらう目的の看板には、1回見ただけで業態がわかるデザインにしましょう。
興味を持ってもらう
店舗に興味を持った人に検索してもらう目的の看板です。
業態を知って興味が出た人は、インターネットでメニューや営業時間、営業日を調べることが多くあります。
インターネットで検索するときは店名で調べる人が多いので、店名がわかる看板デザインにします。
客層の年齢が高い場合は、インターネット検索よりも電話での問い合わせが多い傾向があるので、店名と一緒に電話番号も看板に掲載します。
興味を持った人に検索や問い合わせをしてもらう目的の看板には、店名や電話番号がはっきりと見える、わかりやすいデザインの看板にしましょう。
入店してもらう
看板を見た人に入店してもらう目的の看板です。
看板を見てから認知した後に「どんな商品があるのだろう」と興味をもった人の入店のきっかけとなるような看板デザインにしましょう。
入店のきっかけになるために、食べたくなるようなシズル感のある写真や、お店のこだわりがわかる看板デザインにします。
例えば、ハンバーグにこだわっているお店ならば、肉汁が溢れ出している瞬間の写真を載せたり、他店よりも安い金額が売りなら、他店と比較しやすい商品の金額を載せたりするとよいです。
入店のしてもらう目的の看板には、食べたくなる写真や他店との違いがわかる看板デザインにしましょう。
看板製作の相場は?
看板製作の金額は看板の形や大きさ、素材、デザインを自作するか、依頼するかで変わってきます。
大型アルミ複合板1220×2440 | ウィンドウサイン | スタンド看板A1サイズ | |
---|---|---|---|
デザイン自作 | 約3万円〜 | 約1万円〜 | 約2万円〜 |
デザイン依頼 | 約6万円〜 | 約3万円〜 | 約4万円〜 |
大型アルミ複合板は印刷代以外に、輸送費や設置費用が必要になります。
大型のアルミ複合板を印刷する業者と、設置する業者が別の場合が多いので、設置する業者を探す必要があります。
印刷する業者と打ち合わせの段階で、看板を設置する業者を紹介してくれるのか、相談しておきましょう。
また大型のアルミ複合板に写真を印刷する場合は、解像度の高い写真が必要になるのでプロのカメラマンに撮ってもらいます。
ウインドウサインは店舗のガラス面に貼るシート状の看板です。
テナントビルなどの大きな看板を設置するスペースがないときに有効です。
店名やロゴをかたどったものが多く安価で制作できる看板デザインになります。
スタンド看板は店先に置ける看板です。
サイズが小さく掲載している内容を入れ替えられるものが多くあります。
入れ替えができるので、日替わりメニューや告知をするのに有効です。
毎回看板デザインの印刷を発注すると高価になってしまうので、黒板にして書き込む形にすると費用を抑えられます。
飲食店の参考になる看板デザイン5選
飲食店の看板デザインで参考にできるものを紹介します。
見た人の記憶に残る看板デザインや、入店まで誘導できる看板デザインを集めています。
ぜひ参考にしてみてください。
シンプルだけど伝わるデザイン
キャッチコピーとロゴを組み合わせたシンプルなデザインでメニューやコンセプトを伝えられています。
記憶に残りやすいデザインになっており、「餃子が食べたいな」や「モツ鍋が食べたい」となったときにお店を連想しやすいでしょう。
都市部の店舗で人通りが多いところで効果がある看板デザインです。
遠くからでも目立つ看板デザイン
看板の数が多く目立つ看板デザインです。
店名や魚が旨いのキャッチコピー、ドリンクと目立つ看板を置くことで、魚が旨い安いお店のイメージを付けています。
ライトを多く使って、にぎやかな感じも演出できています。
徒歩の人はもちろん、運転していても目に入りやすいでしょう。
運転中でも目に留まる看板デザイン
郊外店に多い看板デザインで、車内からでも目に留まりやすい看板デザインです。
メニューにも大きく金額が記載されていて入りやすいイメージをつけています。
のぼりも車内から見えやすいので、看板デザインとして効果があります。
モニュメント型の看板デザイン
観光地などに多いモニュメントを使った看板デザインです。
商圏を広く取りたいときに、このぐらいインパクトがある看板だと期待ができるでしょう。
街の観光スポットになる可能性もあります。
制作費用が高額になる可能性がありますが、観光客やインバウンド狙いであれば設置を検討していいでしょう。
壁を使った面白い看板デザイン
店舗の壁を大きく使った看板デザインです。
看板を設置する場所がない場合や、インパクトを残したいときに参考になります。
チーズが垂れている瞬間や、ピザを釣り針で引っ掛けることで動きが出て、面白い看板になっています。
デザイン性が高く面白い看板ですのでSNSで拡散も期待できます。
飲食店の看板デザインを依頼できるおすすめ業者3選
昔は看板制作を発注するときは地元の制作業者頼むのが一般的でしたが、今はインターネットから発注できる業者が増えています。
インターネットから発注できることで選択肢が広がり、質のいい看板デザインやコストを下げられる業者を探しやすくなりました。
下記に独自のサービスやコストを下げられる、おすすめの業者を集めましたので参考にしてください。
デザインの頼み放題ができる『snac』
飲食業に特化したデザイン作成を、月額固定で頼めるサブスク型のサービスです。
看板デザインの他にもメニューやパンフレット、のれん、チラシ等デザイン関連のことも依頼できます。
一般的なデザイン会社に依頼すると毎回お店のコンセプトを伝えたり、デザインの方向性を説明するのが面倒ですが、snacだとサブスク型なのでお互いの情報を積み上げていくことができて、無駄な時間を省くことができます。
これから新規で飲食店をオープンしたい人で、メニューやロゴ、チラシなど制作したいデザインが多くある人にオススメです。
全国から依頼できる『看板デザイン.com』
店先におけるような小〜中型の看板デザインをよく取り扱っている会社です。
特に鉄製の看板に強く28,000円〜と安価に作成ができます。
デザインが決まっていなくても追加料金15,000円で専門の看板デザイナーが作成をしてくれます。
シンプルで高級感のある看板デザインを探している人にオススメです。
看板の通販ができる『sign sity』
立て看板からアルミ複合板などの大型の看板製作もできる、看板通販会社です。
検索機能が充実していて、探している看板の形態がすぐにみつかります。
デザインデータがない場合も看板デザインから依頼できます。
大型看板を注文したときは設置してくれる業者を探さないといけませんが、その設置業者も紹介してもらえます。
今までの制作実績がホームページで見られるので、参考にしてみてください。
アルミ複合板の大型看板の設置を考えている人にオススメです。
看板を作る時の注意点
看板を作成するときは下記の3つに注意して作成しましょう。
- 店舗によっては設置できない看板がある
- コンセプトを表現できる看板を作成する
- お客さんを誘導するように設置する
注意せずに看板デザインを作成したら、設置できなかったり、集客効果の薄い看板になったりします。
看板を作成する前や、業者に発注する前に、確認をしてください。
店舗によって設置できない看板がある
賃貸契約を結んだ店舗だと、契約内容によっては設置できない看板があります。
例えば外壁にカッティングシートを貼ったり塗装したりするのは建物の外観を損ねてしまうとして、トラブルになることがあります。
また設置した看板が条例に違反してしまう場合もあるので事前の確認が必要です。
事前にオーナーや不動産、役所に確認をしてから看板デザインの作成に入りましょう。
コンセプトを表現できる看板を作成する
看板はお店の顔としての機能もあるので、店舗のコンセプトにあった看板デザインが大事です。
例えば高級店なのに大きいポップな看板を作成してしまったり、和食店なのに洋風のデザインになっていたりしたらお店のコンセプトが伝わらなくなります。
お店のコンセプトが伝わらなければ、どんなお店かわからず入店してもらえません
したがって目立つ看板よりも、お店のコンセプトが伝わる看板デザインのほうが結果的に集客に結びつきやすくなります。
お客様を誘導するように看板を設置する
看板デザインで集客をするためには、お客を誘導するように看板を設置していきます。
お客さんが来店するには認知、興味、検討の3つの段階があります。
3つの段階を重ねてお客さんは最終的に入店をする決断をしています。
看板デザインもこの順番に沿って設置していきます。
まずは認知してもらうために、何料理を出しているお店なのか業態がわかる大型の看板を設置します。
次に興味を持ってもらうために、キャッチコピーやコンセプトが伝わるロゴや写真が付いた看板デザインです。
最後に比較、検討してもらうために、メニュー表や店内の様子がわかる看板を設置します。
お客さんとの距離を縮められるように、誘導できる看板デザインにしましょう。
まとめ
今回は【集客増・売上UP】参考になる飲食店の看板デザインをテーマに解説してきました。
看板デザインは集客するための大事なツールですので失敗できません。
特に新規オープンの店舗であれば新規のお客さんがメインなので、なおさら大事になってきます。
看板デザインで集客するためのポイントは3つです。
- どんなお店か知ってもらう
- 店名と場所を知ってもらう
- どんな商品があるのか知ってもらう
お客さんが見る順番に看板デザインを作成して設置していきます。
看板を作成するときには、店舗の契約内容を確認と条例に違反しないか確認しましょう。
目立つデザインだけでなく、店舗のコンセプトがが伝わる看板デザインができると集客につながります。
以上【集客増・売上UP】参考になる飲食店の看板デザイン5選とおすすめ業者も紹介でした。
ぜひ新規オープンで良いスタートダッシュができるような看板デザインを制作してみてください。