カフェのメニューや、レストランの店頭看板、バル店内の壁に描かれたイラストやメニューなど、おしゃれな場所にあって、つい見入ってしまう黒板デザイン。
個性的でインパクトのある文字デザインであったり、カラフルで美しいイラストが描かれていたり、「自分のお店にも取り入れたいな」と思う方も多いのではないでしょうか。
しかし、デザイン性の高い文字を書いたことがなかったり、イラストが苦手だったり、「自分で描くのは無理」と諦めていませんか?
今回の記事では、
- 集客し、ターゲットに行動を促すための黒板デザインとは?
- 黒板デザイン作成方法と3つのポイント
- 初心者におすすめの黒板デザインの書籍
上記を詳しく説明していきます。特に飲食店の方は必見です。
飲食店で集客するための黒板デザインとは?
ひとくちに「黒板デザイン」と言っても、大きさや種類、掲示場所など様々です。
飲食店の黒板デザインの役割はそれぞれですが、最終的には「売り上げアップ」が目的です。ここでは3つの役割をご紹介します。
流れ客を捕まえるための黒板POP
例えばランチ営業をしていて、街行く人を来店につなげるにはどうすればよいでしょうか?
「今日は何を食べようかな?」と思いながら歩いている人がお店の前を通りすぎるのはほんのわずかな時間なので、一瞬で興味を持たせる、インパクトのあるPOPが必要となります。
黒板POPは、手書きの文字が温かい印象を与え、お店の人となりが伝わることから、お店への興味を引きやすいのでおすすめです。
店頭の黒板POPの内容は、そのほとんどが、おすすめメニューやお店の紹介ですが、中にはメッセージで客の意識を引き付けるものもあります。
よく見かけるのは『モスバーガー』です。スタッフの日記の様なものや、豆知識系など、その内容は様々です。
毎日スタッフが書き換えており、それを読むのを楽しみに「ついついお店に足を運んでしまう」という心理を狙った集客の仕方も面白いですね。
メニューをおしゃれにする黒板デザイン
黒板の利点は、何度でもすぐに書き直せるところです。
日替わりのメニューや、仕入れ状況に変わってくるおすすめメニューなど、ターゲットに伝えたい情報は毎日変わってきますので、変更が必要な場合にすぐに対応できます。
メニューは、卓上における小さいタイプのものや、壁掛けタイプ、看板タイプなど、目的によって使い分けると良いでしょう。
例えば、以下のような使い方です。
設置場所 | サイズ | 内容 |
---|---|---|
卓上 | ポストカード | デザートメニュー テイクアウトメニュー |
店内 | A2 | グランドメニュー 期間限定メニュー |
店頭 | 看板 | 日替わりメニュー おすすめメニュー |
メニューを描く際に是非参考にしてほしいのが『スターバックス』の看板です。
主に季節限定メニューの看板ですが、これは店舗ごとに独自で描かれているそうです。
店舗によってそれぞれ違う個性豊かな黒板デザインが、「飲んでみたい」「頼んでみよう」という購買意欲に繋がっています。
インテリアとしての黒板デザイン
今は誰でもSNSを使用するので、店内がおしゃれな内装であることも、お店選びの際のひとつのポイントになっています。
友人と一緒に食事をしたとき、スマートフォンで写真を撮ることもあるでしょう。
写真の主役は自分たちや料理そのものですが、背景に何が写っているかも大切で、いわゆる「映える写真」が求めてられていると言えます。
おしゃれな内装、おしゃれな雰囲気、おしゃれな料理…それらはすべて、SNSで自分を発信するための大切な要素です。
例えば、壁一面が黒板になっていて、パスタやワインなどのイラストやメニューが描かれたイタリア料理屋では、まるでイタリア旅行に来たような雰囲気の写真が撮れます。
また、カフェでコーヒーやケーキなどセンスの良い画が描かれた壁が背景に写っていたら、おしゃれなカフェでお茶をしたという一種のステータスを作ることができますね。
黒板デザインを作成する方法は「手書き」と「デジタル」
黒板デザインの作成方法は、主に以下の3種類です。
黒板に手書きで描く 黒板風ポスターをパソコンでデザインする 手書きとデジタルの両方を使って作成する
個性が出る手書きで黒板デザインを作成する
手書きの黒板デザインは、描く人それぞれの個性が色濃く出ます。
白単色で繊細なデザインを作成する人もいれば、多色使いのカラフルでポップなデザインを作成する人もいます。
手書きの良いところは、温かみがあって唯一無二な点です。二つとして同じものは存在しないので、お店のオリジナリティを出すことができます。
手書きが苦手な人でもデジタルなら簡単に作成できる
黒板デザインを作成しようと思ったとき、「自分には絵心がないし難しそう」と、諦めてしまう人もいるのではないかと思います。
しかし、パソコンを使えば、簡単におしゃれな黒板デザインを作成することができます。
黒板デザイン風素材を使ってポスターデザインを作成・印刷すれば、イラストを描く必要も、文字を書く必要もありません。
黒板デザイン風の素材は、素材集を購入したり、フリー素材サイトからダウンロードしたりして集めることができます。
基本は手書き、苦手なところはデジタルで作成する
イラストを描くのが苦手な人は、料理写真を印刷して黒板に貼り付けて、メニュー名などの文字は手書きする、という方法も有効です。
実際の料理写真を使用することで、どんな料理かが一目で伝わりやすくなります。
また、その料理のおすすめポイントも書き加えておきましょう。ターゲットにどんな味なのか具体的に想像させることで、注文に繋がりやすくなります。
また、実際に描く作業を全て手書きする場合でも、デザインのみパソコンで作成する場合があります。
デザインを印刷して黒板に写していくという作業をすれば、完成形がイメージしやすく、下書きの時間短縮にもなります。
大切なのは「伝えたい情報がターゲットに伝わるデザインを作成する」ことです。全てが手書きである必要も、全てがデジタルである必要もないので、作成しやすい方法を選ぶと良いでしょう。
黒板デザインの5つの作成手順
黒板デザインの作成で大切なのは『準備』です。
ターゲットや掲載内容の情報整理をしっかりしたうえでラフを作成して下書き、清書へと進めば、伝えたい内容がはっきりしたデザインを作成できます。
それでは5つの手順をご紹介します。
1.道具を揃える
手書きする場合
黒板やペン類を買い揃えます。最初は試しに100円ショップなどで買って試してみることをおすすめします。
黒板には、チョーク用、マーカー用、両用があります。大きさや形状も、卓上サイズ、看板タイプ、シートタイプなど様々です。設置場所などを考慮して選びましょう。
ペン類も様々な種類があります。それぞれの特徴を踏まえたうえで、選びましょう。
ペンの種類 | 特徴 | 購入先 |
---|---|---|
チョーク | ぼかして質感を出せる 水に弱い | Amazonはこちら |
ブラックボード専用チョークパステル | 水拭きで消せる 温かみのあるタッチ | Amazonはこちら |
ブラックボードマーカー | インクが乾くとこすれや雨に強い 水拭きで消せる | Amazonはこちら |
オイルパステル | 発色が良く鮮やか 油性なので消せない | Amazonはこちら |
デジタルで作成する場合
パソコンで黒板デザイン風ポスターを作成する場合は、特に買い足すものはありませんが、リーフや枠などのあしらい素材、コーヒーや料理などのイメージ素材などを用意しておくと良いでしょう。
デザインソフトに関しては、Illustratorなど専用ソフトを持っていない場合でも、無料で利用できる『Canva』などを使ってデザインすることができますので、適宜アカウント作成をしておきましょう。
2.デザインの方向性を決める
やみくもに描き始めてしまっては、後々描き直すことになったり、必要な情報を入れ忘れてしまったりする原因となります。
完成形をイメージして、黒板デザインの方向性を決めましょう。
どのくらいの大きさで作って、どこに掲示するか、ターゲットは誰なのかによってもデザインは変わってきます。
メニュー名、イラストもしくは写真、価格、店名など、必要な情報をあらかじめ書き出して整理しておきます。
そして、『Pinterest』や参考本などを見て、どのような黒板デザインにしたいか情報収集し、デザインの方向性を決めていきます。
3.ラフを作成する
掲載する情報と収集したイメージをもとにラフを作成します。
いきなり下書きに進むのは難しいと思いますので、紙とペンもしくはパソコンを使って、大まかなデザインを作成しましょう。
ラフを作成するときに意識しておきたいのは全体像です。効果的なデザインにするためには、イラストか文字のどちらをメインに押し出すかを決めましょう。
どちらを目立たせるか決めることにより、メリハリのあるデザインになります。
4.下書きする
手書きで作成する場合、まずはラフを元に実際の大きさで紙にデザインを描きます。
紙のサイズが黒板より小さい場合は、パーツごとに描き、切り貼りして配置すると良いでしょう。
細部までデザインが決まったら、黒板に下書きします。
5.清書する
下書きができたら、いよいよ清書していきます。
パソコンでチョークアート風ポスターを作成する場合は、まずはラフを元に、文字やイラストの各要素をざっくりと配置します。
その後、フォントの種類や各要素の大きさなどを調整して、デザインを完成させます。
黒板デザインを作成するときの3つのポイント
1.文字をはっきりキレイに書く
基本的に文字は「白」色で書きます。
メニューなど読んでもらいたい文字を書く場合は、はっきりと読める文字を書きましょう。特に店頭看板の場合は少し離れた場所からでも読めるようにしておく必要があります。
インテリアとしてのデザインの場合は文字が読めなくても構わないときはこの限りではありません。
2.イラストを使う
文字だけのデザインよりも、イラストを使うことをおすすめします。
離れた場所からでも商品を視覚的にアピールでき、目を引くデザインになり効果的です。
イラストを描くのが難しい場合は、写真でも構いません。
メニュー写真を印刷して切り抜いたものを貼り付ければ、ターゲットに伝えたい内容が一目で伝わります。
3.季節感を出す
店頭に置く看板は、集客をするうえで頻繁に更新することが大切です。
人は「期間限定」や「数量限定」など特別感があるものを好みます。少なくとも期間限定メニューや新メニューの販売に合わせて書き換えましょう。
使っている旬の食材のイラストを描いたり、春ならば桜のイラスト、その他にも季節のイベントであるハロウィンやクリスマスのイラストなどを使用したりして、季節感を演出します。
手書きのおしゃれな黒板デザインの書き方が学べる本3選
『大人黒板 おしゃれなチョークアートの描き方』
おしゃれなカフェ風チョークアートの描き方が学べる本です。Amazonカスタマーレビューで星平均4.4の高評価を獲得しています。
5つ星のうち5.0
引用元:Amazonカスタマーレビュー
やってみたい!に応えてくれる
2018年4月8日に日本でレビュー済み Amazonで購入
雰囲気の良いカフェなどで見かけると、手書きのアナログな雰囲気が伝える手作り感や個性を感じさせてくれるチョークアート。 正直、自分とは違う世界の人間がプロの知識や技術でやるもんだと最初から思っていましたが、この本をとって読み進めていくと「やれそう」「やってみたい」に変わりました。必要な器材の紹介から、入門〜応用までカバーしており、全くの素人から始めようと考えている人はこの一冊から始めたら良いと思えます。
基本のレタリングやイラストの描き方をメイキング形式で紹介されています。初心者にも分かりやすく、手順通りに描くだけで素敵な黒板アートが完成します。
また、YouTubeチャンネルでは、手元がはっきり見えるメイキング動画がたくさん公開されているので、参考にしてみてください。
『かんたん、おしゃれ! 楽しいチョークアート』
チョークアートの基本から応用までカバーしているレッスンブックで、2つのセクションに分けて紹介されています。
PART1では白墨チョークと黒板でレタリングや装飾イラストなどの描き方の基礎編を、PART2では、オイルパステルを使って、鮮やかな色彩とグラデーションで表現する応用編のレッスンとなっています。
5つ星のうち4.0
引用元:Amazonカスタマーレビュー
わかりやすい❗
2018年7月2日に日本でレビュー済み Amazonで購入
食事会のメニューをチョークアートで描いてほしいと、頼まれて本を購入しました。黒板、チョークの扱い方、書き方、デザイン等とても分かりやすく、内容も充実していました。
『ときめきチョークアート: ブラックボードにカラフルに描こう!』
発色のよいオイルパステルで描く、カラフルで個性的な黒板アートの描き方が分かる本です。画材の紹介やチョークの使い方、下書き方法など、チョークアートの基本が紹介されています。
また、フードやドリンクの作例も掲載されているので、ビビッドで華やかな飲食店向けデザインを練習することができます。
5つ星のうち5.0
引用元:Amazonカスタマーレビュー
チョークアートの参考になりそうです
2017年9月7日に日本でレビュー済み Amazonで購入
ブラックボードに描くチョークアートは とっても色がきれいで素敵です。 カラフルで見ていても楽しいので、 こちらの本もなかなか楽しいです。
飲食店の黒板デザインを依頼するなら『SNAC』がおすすめ
「道具を揃えて作成しようとしてみたものの、上手く形にできなかった」
「黒板デザインを作ってみたものの、あまり集客に繋がらなかった」
そのようなときは、プロにデザインを依頼するのがおすすめです。
飲食業に特化したサブスク型デザイン作成サービスの『SNAC』は、月額50,000円~利用できます。何度修正しても、何種類デザインを作ってもOK.。
また、黒板デザイン以外にも、チラシ、ポスター、SNS画像など、あらゆる販促物のデザインが定額で作り放題です。
定額制なので年間予算も立てやすく、デザイナーを一人雇っている感覚で利用できます。
飲食店向け黒板デザインのまとめ
- 店頭に置く流れ客を捕まえるための『黒板POP』
- 注文を促すための『黒板デザインメニュー』
- SNS映えにもなる『インテリアの黒板デザイン』
黒板デザインには上記の役割がそれぞれあり、手書き文字や個性的なイラストでお店への興味を引き付けるアイテムです。
掲載内容の情報整理をしっかりして、伝えたい内容が一目で分かる黒板デザインを作成すれば、集客や売上アップに繋がります。
自分で作成するのが難しい場合は、プロにデザインを依頼することも視野に入れてみましょう。
そして、「このお店に行ってみたい」「このメニューを食べてみたい」と思ってもらえる黒板デザインにしてくださいね。