ビジネスの場では、初対面の相手と会ったとき、まずは名刺交換をしますよね。
名刺はビジネスマンにとって必須のアイテムです。ところが、会社員に比べて飲食店関係者は名刺交換の機会が少ないため、用意していない人が多い傾向にあります。
「名刺を交換する機会が少ないのに必要?」と疑問に思うかもしれません。しかし、飲食店関係者の名刺はお店の宣伝になるというメリットがあります。
- 飲食店オーナーで名刺を持っていない人
- 新店オープンやリニューアルオープンするお店の人
- 売上アップのための対策をしたい人
上記に当てはまる人は、お店の認知拡大や売上アップに繋がるように、名刺を作成してみてはいかがでしょうか。
この記事では、飲食店関係者が名刺を作成するべき理由や、名刺デザイン作成のコツ、便利なテンプレートサイトをご紹介します。
飲食店の人が名刺を作成したほうが良い3つの理由
名刺は一般的に、自己紹介と連絡先交換が目的のツールです。しかし飲食店の名刺は、お店の存在をアピールする役割も担っています。
ここでは、名刺を作成したほうがいい理由を3つ説明します。
営業時間以外での新規客の開拓
飲食店で働く人は、お店の営業時間内だけがお客様に会う時間ではありません。例えばプライベートで「今度あなたのお店にお邪魔しますね」という会話の流れになったとき、名刺があると非常に便利です。
名刺は挨拶とともに渡すので、必ず受け取ってもらえるアイテムです。不特定多数へ向けたポスターやチラシと違い、名刺は『個人に直接伝えることができる広告の役割』を果たしています。
共通の友人の紹介、同窓会などでの再会、いきつけのお店で仲良くなった人など、自分のお店をアピールできる機会はたくさんあります。営業時間外で新規客を獲得するために、名刺は必須アイテムと言えるでしょう。
リピーターの獲得
お店に来てくれたお客様に積極的に名刺を渡せば、再来店を促すことができます。名刺ではなくショップカードでも構いません。
例えば裏面に、名刺を受け取った人だけに向けたサービスを記載し、「来店時に名刺を提示すればサービスが受けられる」というような仕掛けを作れば、渡した名刺が捨てられる確率もぐっと下がります。
取引先・同業者との交流
飲食店のオーナーは、食材の仕入れ先などの取引先関係者と挨拶を交わす機会があります。また、地域のイベントへ出店するときに、主催者と連絡を取るためや、同じく出店する別のお店の人との交流を持つために名刺交換する機会があります。
同業者はライバルではありますが、情報交換する貴重な仲間になり得る場合もありますので、名刺を交換しておいて損はありません。
自分で作る?依頼する?名刺の作成方法
名刺を自分で作るのか、業者に依頼するのかは、こだわりたいポイントや必要な枚数によって異なります。自分がどのケースに当てはまるか、確認してみましょう。
- 自分でデザイン、印刷したほうが良い場合
-
- 枚数はあまり必要ない
- 使いたい紙を既に購入している
- 頻繁に作り変えたい
- 細かいところまで自分でこだわって作りたい
- 自分でデザインし、印刷を業者に依頼したほうが良い場合
-
- たくさん枚数が必要
- デザインツールが使えて入稿データも作成できる
- ネット印刷サイトのテンプレートで作ってそのまま印刷注文する予定
- 業者にデザインと印刷を依頼したほうが良い場合
-
- たくさん枚数が必要
- パソコンを使うのが苦手
- 作りたいデザインのイメージがぼんやりしている
自宅にパソコンやプリンターがある場合は、自分でデザインを作成し、必要分のみ印刷すればコストを抑えられます。
自分でデザインし、印刷を業者に依頼する場合は、先にどの印刷会社に注文するか決めておくとスムーズに進みます。なぜなら、印刷会社ごとに入稿規定が異なるからです。
ネット印刷では、入校規定に沿ったテンプレートが準備されている場合がほとんどなので、ダウンロードして利用しましょう。
飲食店の名刺デザイン作成3つのステップ
やみくもに名刺デザインを作り始めてしまうと、載せるべき情報の載せ忘れや、まとまりのないデザインとなる可能性が高くなります。
そこで、効果を発揮できる名刺デザインを作成するために、3つのステップに分けて説明していきます。
①名刺に載せる情報を整理する
まずは名刺に何を載せるか、情報を整理しましょう。
飲食店の名刺デザインに必要なのは、以下の情報です。
- 店名
- 店のロゴ
- 役職または肩書き
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- ウェブサイトのURLもしくはQRコード
必要に応じてふりがなやアルファベットを記載します。特に、珍しい名前などは読み方が分かるようにしておくと受け取り手に親切です。
飲食店のオーナーや店長であれば、肩書きも入れましょう。また、ショップカードとして作成する場合は、ポイントカードと併用するかどうかも考えておきます。
②ラフを考える
表面、裏面にそれぞれ何を載せるかをざっくりと配置してみます。写真やイラストを入れる場合は、背景全面に使うのか、アイコンなど一部に使うのかで雰囲気が変わります。
ポイントは、『主役を決める』ことです。強調したい部分がお店のロゴなのか、氏名なのか、載せる情報の優先度を決めることでメリハリのあるレイアウトになります。
③配置する
一番簡単なレイアウト作成方法は、『横向きで、文字を左寄せにする』です。これだけで、シンプルで整った名刺デザインができあがります。
また、ラフ作成時に決めた主役を目立たせるには、『主役を大きく配置する』もしくは『主役の周りの余白を充分にとる』ようにします。
氏名や住所などの文字情報は、読みやすいフォントを選びましょう。受け取り手が読みづらいフォントを選んでしまうと、名刺の意味が失われてしまいます。
日本語フォントは大きく分けて2種類あり、それぞれの印象は以下の通りです。
明朝体:高級感、真面目、大人っぽい、和風
ゴシック体:カジュアル、楽しい、子どもっぽい、洋風
お店の雰囲気に合わせてフォントを選ぶとブランドイメージを表現できます。
飲食店の名刺デザイン作成5つのポイント
デザイン初心者でも、5つのポイントをおさえるだけで名刺デザインの出来栄えはぐっと上がり、販促ツールとしての役割が果たせるようになります。
①店の雰囲気に合うデザインにしよう
例えば、高級志向のお店の名刺デザインがカラフルでポップすぎたり、イタリア料理屋の名刺デザインが和柄だったりすると、違和感を覚えます。
また、来店したことがない人が名刺を見たときに、何のお店か想像しづらく興味を引くことが出来ません。
高級志向のお店であれば、使用する色数をおさえて落ち着いた印象にする、イタリア料理屋であれば、赤、緑、白といった国旗を連想させる色を用いるなど、配色を意識するだけでもお店のイメージを連想できるデザインとなります。
②サイズや素材にこだわろう
名刺のサイズは4号(91mm×55mm)が一般的で、多くの名刺入れにちょうど納まるサイズです。
また、3号(85mm×49mm)は4号よりもひと回り小さく、ショップカードやポイントカードに活用しやすいサイズです。クレジットカードよりも少し小さいサイズのため、財布のポケットに入れることができます。
名刺のサイズに決まりはありませんが、サイズが大きすぎると名刺入れにしまうことができず、受け取り手を困らせてしまう要因となりますので注意しましょう。
用紙の種類については、上質紙、マット紙、コート紙が一般的です。
- 上質紙・・ペンなどで書き込みやすい最もスタンダードな用紙
- マット紙・・さらっとした質感で落ち着いた雰囲気を出しやすい
- コート紙・・艶のある質感で発色が良く写真もきれいに印刷できる
その他にも様々な種類の用紙があります。用紙の種類によって全体の印象も変わってきますので、お店の雰囲気や名刺のデザインに合わせて選びましょう。
③店のロゴを載せよう
ロゴは、看板やレシート、WEBサイトなど、あらゆる場所に使われるお店の顔となる部分です。
名刺の細かな情報は覚えていなくても、ロゴは印象に残っている、ということも多々あります。お店のブランディングツールとしても必要不可欠なロゴは、是非載せておきましょう。
④SNS情報を載せよう
最近では、InstagramやTwitterなど、SNSを使ってお店の紹介をすることが当たり前になりました。
SNSは、たくさんの人に手軽に情報を発信できます。営業情報や新メニュー、キャンペーンなど、お店のあらゆる情報をアピールする重要なツールですので、名刺にもアカウント名やQRコードを忘れずに載せておきましょう。
⑤地図を載せよう
飲食店の名刺やショップカードには、最寄り駅からの地図を載せておくと親切です。
初めての場所で分からない人もいますし、お店が大通りから少し逸れた場所で迷いやすいこともあります。ある程度お店の場所が分からなければ、面倒だと感じてお店に行くのを諦めてしまう人が少なくありません。
地図アプリで検索することもできますが、名刺に地図が載っている方が親切です。最寄り駅や分かりやすいランドマークを入れた地図を作成し、名刺に載せておきましょう。
簡単作成!名刺デザインのテンプレートサイト3選
名刺に載せる情報が揃っても、デザインをイチから自分で作ることは、初心者には少しハードルが高いですよね。
テンプレートを使えば、完成形がイメージしやすく、文字を打つだけでデザイン作成が可能なので積極的に活用すると良いでしょう。
スマホからでも注文可能『名刺作成のファースト』
『名刺作成のファースト』は、デザイン作成から印刷注文までシームレスに名刺が作成できます。
お手軽名刺コースではテンプレートを選んで文字を打つだけの簡単作業なので、初心者でもすぐにデザインを作ることができます。
「テンプレートをそのまま使うと他の人と被りそうで嫌」と思う人も、カスタマイズが可能なので心配いりません。テンプレートから選んでも、色やフォントの変更などを注文時に伝えるだけで、デザイナーが無料でカスタマイズ対応してくれます。
個性的なデザインも多数揃う『vistaprint』
『vistaprint(ビスタプリント)』は、個性的なデザインや質感の名刺が作成可能です。UVニスの美しい立体感が特徴の厚盛りDECO名刺は、視覚と触覚によって記憶に残りやすい仕上がりになります。
テンプレートを選び文字を打つだけでデザインを作成でき、使いたい画像のアップロードも可能です。
デザインから印刷まで一貫しているので、簡単に上質な名刺を作成できます。
自由度の高いデザインツール『Canva』
豊富なテンプレートが数多く揃う『Canva(キャンバ)』は、ブラウザとスマホアプリに対応しているので、場所にとらわれることなくデザインを作成できます。
また、文字位置の調整や、イラストなどの差し替えも簡単にできるので、オリジナリティのある名刺デザインが作成可能です。
飲食店の名刺デザインをプロに依頼するなら『SNAC』がおすすめ
自分で頑張ってみたものの上手く作れなかったときは、プロにデザインを依頼するのがおすすめです。
名刺デザインのみならず、あらゆるデザインを依頼できる『SNAC(スナック)』は、飲食業特化型のサブスクサービスです。
月額50,000円~依頼でき、名刺のデザインはもちろん、メニューやチラシなどの印刷物、ウェブサイトやSNSに使用する画像など、様々なデザインを作成依頼できます。
定額制のため「名前だけ変更したい」という小さな修正や「違うパターンのデザインも作りたい」などの要望も、追加費用が発生することなく対応可能。
4つのプランから予算や目的に合わせて選択でき、集客や利益に繋がるデザインサービスが利用できます。
飲食店の名刺デザイン作成のポイントまとめ
飲食店関係者は名刺交換の機会が少ないですが、活用次第でお店の宣伝に大きく貢献してくれる、大切な販促ツールです。
- お店の雰囲気に合ったデザインにする
- サイズや素材にこだわる
- ロゴを載せる
- SNS情報を載せる
- 地図を載せる
上記のポイントを取り入れると、販促ツールとしての役目を果たし、新規客の開拓やリピーターの獲得に一役買ってくれる名刺になります。
自分で作るのが難しい場合はデザインをプロに依頼して、お店の認知拡大や売上アップに繋がる名刺を作成してくださいね。