「チラシを作りたいけど、どうデザインすればいいか分からない…。」
「チラシの宣伝効果が上がらない」
「チラシ作成の基本ってなに?」
「チラシ作りに役立つサイトを知りたい!」
チラシを作って宣伝を頑張っているけれど、いまいち集客に繋がらないし、「本当に見てもらえているのかな?」と感じることってありますよね。
ネット広告がすっかり一般的になった今でも、チラシは力のある媒体です。
チラシデザインの基本をしっかり押さえて作成することで、宣伝効果が期待できるチラシを作成できます。
今回はチラシデザインの基本的な考え方、参考になる資料など、訴求力のあるチラシ作りに役立つ情報をご紹介していきます。
ぜひ、ご自分でチラシを作るときの参考にしてみてください。
チラシデザインの基本は3ブロック構成
初心者がチラシをデザインするときに、レイアウトを意識しないまま紙面に情報を詰め込んでしまうことが良くあること。
そうして出来上がるチラシは、何を伝えたいのか不明確で宣伝効果が低下してしまいます。
相手へ伝わるレイアウトにするには、1枚の紙面を情報ごとのブロックで分けるように意識すること。
あまり数を多くしてしまってはせっかくブロック分けした意味が薄れてしまいますので、チラシの場合は3つに分けるとよいでしょう。
また、ブロックは適当に配置するのではなく、見る人の目線を意識することが大切。
日本語は横書きならZ字型、縦書きならN字型に文章を記述していく言語なので、チラシ全体を眺めるときも目線は同じ動きになる傾向があり、それらに沿って各ブロックを配置することで視認性が上がります。
チラシ作成に必要なもの
- 目的・ターゲットの明確化
- メッセージや文章
- 商品の画像データ
何もない状態から作り始めても良いチラシはできません。
作成を始める前に上記の3要素を準備してからデザインを進めていきましょう。
目的・ターゲットの明確化
チラシは、誰に対して何を伝えるものなのかハッキリと明確化して作ることが大切です。目的やターゲットを明確化するためにには、5W1Hの考え方で進めてみましょう。
5W1Hとは、
- Who(だれが)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- What(なにを)
- Why(なぜ)
- How(どのように、どのくらい)
のこと。この6要素に当てはまる内容を考えていくだけで、目的やターゲットは具体化してきます。
例えば、気軽に立ち寄れるイタリアンレストランのオープン告知をするときに、
- 近隣の住民(Who)
- オープン日(When)
- 店舗の場所(Where)
- 本格イタリア料理(What)
- カジュアルに料理を楽しんでほしい(Why)
- 格安で(How)
と要素をハッキリさせれば作るべきチラシはイメージできるはず。
チラシを作る時は、作成前に5W1Hの考え方で情報をしっかり整理しておきましょう。
メッセージや文章
5W1Hが明確になったら、次はその各要素を具体的に説明するテキストを用意します。
- キャッチコピー
- 説明文
- 商品やサービス内容
- 店名と連絡先
- お店までのアクセス方法
チラシに必要となるテキストは上記5点が主なもの。
ただし、チラシのサイズを意識しないまま文章を考えると、情報量に過不足が生じたり、紙面をデザインするときに全体のバランスが崩れたりします。
そのような失敗を避けるには、事前にチラシのラフレイアウトを作成しておくことをおすすめします。
どの部分にどれくらいのボリューム感で用意すればいいかハッキリするので、無駄のないメッセージや文章を作りやすくなりますよ。
商品の画像データ
文章だけ並べても目を引くチラシにはなりません。
アイキャッチとなる大きな写真やイラスト、メッセージや文章に添えて内容をひと目で理解させるカットなどの画像データを用意します。
写真やイラストは、自分で撮影したり描いたりするほか、素材サイトから購入やレンタルをしてもいいでしょう。
最近はスマートフォンのカメラ機能が優秀なので、個人店舗や中小企業が作るチラシであればスマートフォンで十分なクオリティの写真を撮影できますよ。
チラシレイアウトの基本5選
- グループ化してまとめる
- 文字や画像は揃える
- 色の配分は70:25:5
- 適度な余白を入れる
- フォントは目的に合わせて選ぶ
内容の伝わるチラシにするにはレイアウトも重要。
レイアウトには上記に挙げてある基本的な手法を心がけてデザインしましょう。
グループ化してまとめる
チラシに掲載する情報は、3ブロックごとにグループ化して配置していきます。
まず、最初のブロックにはキャッチコピーを配置しましょう。
この部分は目線の動きとして最初に目を留める位置なので、一目で興味を持ってもらえるような工夫が大切です。
次のブロックは、顧客に知ってもらいたい内容について埋めていきます。
顧客は最初のブロックにあったキャッチコピーを見て、どのようなことか詳しく知りたくなっているはずなので、一押しの商品やどんなお店なのかなど、アピールしたいことを分かりやすく紹介しましょう。
最後のブロックは情報のまとめとなる部分で、店舗や会社の名称、連絡先などを記載します。
ほかにも、2番目のブロックで紹介した商品や提供サービス以外にアピールしたいものがあれば、このブロックに盛り込んでみましょう。
文字や画像は揃える
チラシ作りに慣れていないと、紙面に変化をつけたくなって文字や画像を散りばめてしまいがち。
これもブロックの中がさらに仕切られているとイメージし、文章単位、画像単位で並べていくように配置していくと見やすいレイアウトになりますよ。
文章は、文字を全体を左に寄せて改行する「左揃え」、中央のラインに沿って配置する「中央揃え」、右に寄せて改行する「右揃え」と3種類の書き方がありますが、基本的には左揃えを守るようにすれば間違いありません。
自分でチラシを作る場合は、変則的なレイアウトには手を出さず文字や画像をきちんと揃えていくようにしましょう。
色の配分は70:25:5
チラシデザインをするときに、「これを強調したい」「あれも目立たせたい」と色をたくさん使いたいと思いがちですが、これはむしろ逆効果。
一番伝えなくてはならない内容がどれなのか分からなくなってしまいます。
チラシの中でアクセントとするカラーは、3色に抑えることで見やすく、伝わりやすい表現となりますよ。
ここで意識しておきたいのが、その3色も適当に使うのではなく「70:25:5」の配分でメリハリをつけること。
- チラシ全体を大きく占めるイメージカラー(70%)
- 文字などに使う基本色(25%)
- キャッチコピーなど特に強調したい文字色(5%)
のような配分を心がけてみましょう。
適度な余白を入れる
1枚のチラシの中に「たくさん情報を詰め込みたい!」とつい思いがちですが、、ぎっしりと文字や画像を入れてしまうレイアウトは禁物。
視認性を低下させ、アピールしたいことが分かりにくくなります。
読みやすく、まとまり感のある紙面にするには、余白を適度に使うことを意識しましょう。
余白を入れたい箇所は主に3つです。
- 文字間や行間
- 本文と画像の境目
- 紙面の周囲
文字同士がくっつきすぎていると、「何かごちゃごちゃしているな」と感じてしまい、読み手は最後まで読もうとしなくなるでしょう。
逆に、離れすぎていても一文として認識しづらくなることに繋がってしまいます。
文字間はくっつかない程度に少しだけ離し、行間は文字間よりも少し広めにすることで読みやすい本文となりますよ。
紙面の周囲には1cmくらいのスペースを設け、文字や画像を置かないようにしましょう。
フォントは目的に合わせて選ぶ
チラシの文章で使用するフォントは一種類のみとし、内容に合った書体で統一しましょう。
紙面に変化をつけたり、強調したい文章があったりすると、つい複数の書体を用いがちですが、これは失敗につながりやすい手法。
紙面にまとまりがなくなり、何を伝えたいのかハッキリしないチラシになってしまいます。
書体は基本的に「ゴシック体」か「明朝体」のどちらかを目的によって選ぶと良いでしょう。
以下にそれぞれの特徴をまとめているので、フォントを選ぶときの参考にしてみてください。
- ゴシック体:視認性が高く、短い文章で印象づけるのに適している。
- 明朝体:可読性が高く、長めの文章で説明するときに読みやすくなる。
チラシデザインの基本が学べるおすすめ参考本3選
なるほどデザイン
イラストや図版でデザインに対する考え方を楽しく学べる「なるほどデザイン」。
本職のデザイナーが解説するデザインの基礎知識やルールは分かりやすく、これからチラシデザインに挑戦してみようという方にぜひ読んでいただきたい一冊です。
ノンデザイナーズ・デザインブック
デザインに関する基礎をしっかり学びたいなら「ノンデザイナーズ・デザインブック」がおすすめ。デザインを学びたい人の間で20年以上も読みつがれてきたデザインの定番参考書です。
デザインにおける4つの基本原則や、チラシ・パンフレットを効果的にするデザインテクニックをしっかり学べますよ。
繁盛店が必ずやっている チラシ 最強のルール
人気コンサルタントが、小規模店舗でも即実践できるチラシ販促ノウハウを徹底解説した一冊。
コンセプトやキャッチコピーの考え方、配色やデザインルール、掲載する素材の撮影方法まで、効果的なチラシを作るために必要なことが網羅されています。
成功するチラシの実例も豊富に掲載されているので、どんなチラシを作ればいいか迷っている方にはとても参考になりますよ。
簡単にチラシが作れるテンプレートサイト3選
パワーポイントで本格デザインが作れる!「パワポン」
ASKULの運営サイト「パワポン」は、パワーポイントを使って本格的なデザインを作れる人気サービスです。
パワーポイントが使える利点は、DTPツールと比較して初心者でも編集しやすいこと。
無料のテンプレートも1500種類以上用意されているので、簡単に完成度の高いチラシを完成させることができますよ。
写真と文字を入れてらくらく作成「ラクスル」
豊富なテンプレートから好きなものを選び、写真と文字を入れていくだけでチラシのデザインができてしまう「ラクスル」。
オンラインで完成させたチラシはそのまま印刷してもらうことも可。
チラシ作成をワンストップで済ませることができて便利ですよ。提供されているテンプレートは飲食店系が充実しているので、飲食業の方は一度試してみては?
デザインテンプレートが数千種類!「Canva」
25万点を超えるテンプレートを使って作業できる「Canva」は、経験がなくても簡単に優れたデザインが完成すると支持を集めるオンラインツール。
無料プランでも十分な機能と素材が提供されており、ドラッグアンドドロップで画像を挿入していくだけでもプロのようなイメージに仕上がります。
予算はかけられないけれど、プロっぽいデザインのチラシにしたい方はぜひ使ってみてください。
チラシデザインの参考になるおすすめサイト
「Pinterest(ピンタレスト)」は画像共有サービスで、ユーザーがネット上から集めた画像や撮影した写真などを自由に閲覧できるサイトです。
サイト内検索をすると魅力的な画像がたくさん見つかるので、ビジュアルのアイデアで煮詰まったときに見るととても参考になりますよ。
ブックマークするように他のユーザーの画像を自分のリストに追加していけるので、チラシデザインをするときのヒント集として役立ててみてください。
Shufoo!
日本全国にある小売店の最新チラシを無料で閲覧できるWebサービス「Shufoo!」。
本来は自分が住んでいる地域の新聞折込チラシをチェックするサービスですが、自分がチラシデザインするときの実例集として役立ちます。
どのようなデザインが目を引きやすく、分かりやすいのか、顧客の立場で客観的に比較できますよ。
チラサク
「チラサク」はオーダーメイドチラシを作成依頼できるサイトですが、チラシデザインの実例が業種ごとに多数掲載されているので、自分でデザインするときの参考になります。
また、デザイン制作から印刷までの見積もりも掲載されており、チラシ制作にかかる予算感が把握できる点でもチェックしておきたいサイトですよ。
まとめ
チラシデザインで訴求力を上げるためには、基本に沿ったレイアウトやデザインにすることがとても重要です。
- 目的・ターゲットを明確にする
- 3ブロック構成を意識する
- レイアウトの基本を抑える
チラシを作成する際は、以上の基本項目をしっかりと押さえておきましょう。
今回紹介した内容はあくまでも必要最小限の要素ではありますが、自分で初めてチラシデザインに取り組む方には必ず役立つはず。
ぜひ今回の記事を参考にして、チラシ作成に役立ててくださいね。