「自分でチラシを作成したものの、何故かダサくなる」
「チラシを作ってほしいと頼まれたけど、そもそも作ったことがない」
「センスがないからチラシを作るなんて無理……」
と思っていませんか?
チラシのデザインはコツを知っているか・いないかで大きく左右されます。もしあなたが「自分にはセンスがないから」と思っていたとしても、心配いりません。
ダサくなるのには原因が必ずあります。そしてダサい原因を知れば、おのずと解決策が見つかるはずです。
今回は、チラシ作成初心者の方がやりがちなダサいデザインあるあると、上手くいくための5つのコツをご紹介します。
また、記事の最後には無料で利用できる便利なデザインツールをご紹介。自分の作るチラシデザインを少しでも改善したい方は必見です。
ダサいチラシデザインあるある5選
あなたのチラシデザインがダサくなってしまうのには必ず原因があります。
「何かダサい」の「何か」の理由を見つけるために、初心者がやりがちなダサいデザインあるあるをご紹介します。
「あるある!私当てはまってるー!」
と1項目でもなったら要注意です。心当たりがないか、ひとつずつチェックしていきましょう。
- 書体がダサい
- 色がダサい
- 写真や文字の様子がおかしい
- それぞれの主張が激しすぎる
- デザインにも気持ちにもゆとりがない
上記のチラシデザインがダサくなる原因をひとつずつわかり易く解説していきますね。
1.書体がダサい
まず1つ目は、書体がダサくなるのが原因です。
そもそも文字は何のために配置するのでしょうか?
インパクトも大切ですが、読みにくい文字は読み手にストレスを与え、チラシを捨てられる原因となります。
やりがちな書体がダサくなってしまうケースは、以下の3つです。
- ポップ体を使いがち
- 文章に個性的な書体を使いがち
- 複数の書体を使いがち
上記のように、インパクトを与えることばかりを考え読みにくい文字にしてしまうのがよくある例ですね。
もし当てはまっていたらフォントを見直してみると良いでしょう。
2.色がダサい
2つ目は、色の使い方がダサいことが原因です。
使用している色が多すぎるとそれだけで読みづらくなりますし、どこが大切なポイントなのか伝わりにくくなります。
ダサい色使いをしているケースは以下の4つです。
- 原色を使いがち
- 蛍光色を使いがち
- グラデーションを使いがち
- 色の組み合わせに個性を出しがち
WordやPowerPointで文字色を変更するとき、カラーパレットにある色をそのまま選択していませんか?
はっきりした色や蛍光色がたくさん使われていると、残念な配色になりがちです。少しだけトーン(色調)を変えるだけでも改善されるので、試してみましょう。
3.写真や文字の様子がおかしい
3つ目は、写真や文字が変に配置されていることがダサい原因です。
アピールしたい商品やサービスのイメージに合わない装飾は、安っぽく感じてしまい、読み手の興味をひくことができません。
ダサい写真や文字を使っているケースは以下の4つです。
- 用紙サイズに合わせたいのに幅が足りなくて写真を横伸びにしがち
- 写真のフチをぼかしがち
- 文字に謎のフチや影を付けがち
- 文章を何かと中央揃えにしがち
せっかく素敵な写真を用意したのに、縦横の比率が変えられてしまっては台無しです。
それに、何かと装飾を施したくなる気持ちも分かりますが、考えなしにすることはおすすめできません。
4.それぞれの主張が激しすぎる
4つ目は、チラシに書かれているものそれぞれの主張が激しいところがダサい原因です。
要素に強弱のないデザインだと、何のチラシなのか、伝えたいことは何なのかが分からなくなってしまいます。
以下の2つのように強弱のない原因を作っていませんか?
- すべての要素が同じ大きさでいっぱいいっぱいに配置されがち
- すべての情報が大切に思えて全体がなんとなくカラフルになりがち
作成しているうちに全部大切に思えてきて、全ての要素を目立たせたくなることがあります。
一番伝えたいことは大きくしたり色を変えたりして、要素に強弱をつけることで読み手に伝わりやすくなります。
5.デザインにも気持ちにもゆとりがない
5つ目は、ゆとりがないところが原因です。
「期限までにとにかく早く作らないといけない」
「せっかく作るのだから情報はたくさん載せないと」
と思い、あれもこれも詰め込んではいませんか?
情報は多ければいいというものでもありません。
何をアピールしたいのか、その情報は優先して載せるべきなのか、取捨選択する必要があります。
また、デザインにおいて空白部分というのは重要な要素です。
以下の2つのようにゆとりのない原因を作っていませんか?
- あれもこれも載せたくて文字数が多くなりがち
- 空白があると不安になり無駄なもので埋めがち
空白は、埋めなければならないものではなく、デザインするものなのです。
心にもデザインにもゆとりを持つようにしましょう。
チラシをデザインする前に準備しておきたいこと
チラシデザインに限らず、何かを作成する時には事前準備が不可欠です。
何が必要なのかをしっかり整理してから、デザイン作成に取り掛かりましょう。
チラシ作成の目的・ターゲットを確認する
チラシ作成時、最初に行うべき作業は「情報を整理すること」です。
「なぜこのチラシを作成するのか」をしっかりと考え、明確にします。
誰に何を伝えたくてチラシを作成するのか、5W1Hの項目で情報を整理してきましょう。
- Who(誰が)
- When(いつ)
- Where(どこで)
- What(何を)
- Why(なぜ)
- How(どのように)
why(なぜ)
なぜそのチラシを作成するのか、目的をを明確にしましょう。その上で読み手に伝えたい情報に優先順位をつけていきます。
Who(誰が)
チラシを誰に見てもらいたいのか、ターゲットをより具体的にイメージする必要があります。
なぜなら、ターゲットの性別や年代によってアピールポイントや効果的な色使いなど、表現の仕方が変わってくるためです。
What(何を)
そのチラシで何をアピールしたいのかを明確にしましょう。
「何を知らせたいのか」「何を行うのか」「何を売るのか」「何がお得になるのか」など、読み手がそのチラシを見て行動したくなる要素の記載が必要です。
When(いつ)・Whrere(どこで)
チラシを見て行動してもらうためには、イベントやキャンペーンが「いつ・どこで」行われるのかを明記しておく必要があります。
How(どのように)
チラシを見て興味を持っても、行動に移そうとしたときにどうすれば良いのか分からなければ、興味関心が薄れてしまします。
電話やネットで予約を促すのか、予約不要で来店OKなのかなど、どうすれば商品やサービスを受けられるのかを記載することが大切です。
チラシデザインに必要な素材を揃える
チラシは主に「文字」と「画像」で構成されています。
チラシ作成の目的とターゲットが明確になったら、次は必要な素材を揃えていきましょう。
チラシに掲載するテキスト
目的とターゲットを意識しながら、タイトルや説明文、価格など、チラシに記載する「文字全て」を書き出します。
その上でチラシの方向性を決め、どこに何を配置するのか、ラフ(下書き)を作成していきます。
関連する写真やイラスト
メインの写真やイラスト、商品やサービスなどの説明に添える画像を準備します。
読み手の行動を促すためには、よりイメージしやすいものが効果的ですので、チラシの目的に合わせてそれぞれ準備しましょう。
メインとなる画像は、チラシを手に取った時に初めに目に飛び込んでくるので、タイトルやキャッチコピーと同様、重要な要素と言えます。
印刷業者を利用する場合は入稿規定を確認する
最近ではネット印刷で誰でも気軽に印刷注文ができるようになりました。
しかし、よく確認せずにチラシのデザインを作成してしまうと、いざ印刷!という時に困ってしまうこともしばしば。
- ファイル形式が非対応で入稿できない
- 塗りたし部分が必須だった
- イメージしていた仕上がりと違った
上記のようになってしまっては、修正に無駄な時間がとられしまします。
依頼する印刷業者によって入稿規定が違いますので、事前にしっかり確認してからチラシ作成を開始しましょう。
ネット印刷を利用する場合は、テンプレートが配布されている場合が多いので、使用するツール(Word、PowerPointなど)に合わせてダウンロードして利用すると良いでしょう。
チラシデザインの5つのコツ
チラシデザインのコツは5つです。
- レイアウトの基本をおさえる
- イメージに合わせた色を選ぶ
- 書体を統一する
- 余白を作る
- 視線の動きを意識する
早速見ていきましょう。
1.レイアウトの基本をおさえる
初心者にありがちなのが、それぞれの要素を「なんとなく」配置してしまうことです。
なんとなく配置した場合、奇跡が起きない限りは大抵バランスが崩れ、ダサいレイアウトに逆戻りしてしまいます。
レイアウトの基本は「揃える」「まとめる」「繰り返す」「強弱をつける」です。
バランスのとれたチラシデザインは、読み手にストレスと与えることなく情報を伝えることができますので、レイアウトの基本をしっかりおさえておきましょう。
ラインを意識して揃える
バラバラに配置されたテキストは読みづらく、疲れてしまいますよね。要素がきれいに揃っていれば可読性も上がります。
左揃え、右揃え、中央揃えなど、揃え方にもいろいろな方法があります。
初めにグリッドを設定し、そのグリッドに沿って揃えていくと秩序が生まれ、スッキリまとまりのある仕上がりとなります。
グリッドとは、縦横に等間隔で配置されている格子状のガイドのことを指します。WordやPowerPointでもグリッド表示が可能ですので、設定しておきましょう。
グループにまとめる
人間は、近くにあるものをひとつのグループとして認識するという性質を持っています。
類似する情報を近くにまとめ、線や枠、余白で区切って配置することで、見やすく、理解しやすくなります。
繰り返す
「写真+見出し+説明文で1セット」など、グループ化するのと同じように、同じ構造の情報をひとつのパターンとしてまとめます。
そして、それを繰り返して配置することでスッキリ整ったレイアウトになります。
また、「ピザ」と「ピッツァ」など、同じ言葉を違う言い回しにしてしまう「表記ゆれ」にも注意が必要です。
強弱をつける
全ての情報が同じレベルで扱われていると、単調なレイアウトになってしまい、伝えたい情報が正しく伝わらなくなってしまいます。
大切な部分は「大きくする」「色を変える」など、強弱のコントラストをつけて読み手に伝えましょう。
2.イメージに合わせた色を選ぶ
画像
デザインの印象は、配色によって決まると言っても過言ではないほどに、色は大きな力を持っています。
使用する色数を絞り、使う色の割合をきちんと決めることが配色のコツです。
色の持つチカラ
色の組み合わせによって、言葉だけでは伝わりづらい印象や雰囲気を、心に直接的に伝えることができます。
色にはそれぞれ連想させるイメージがあり、青は「誠実、知的」、緑は「自然、穏やか」、赤は「情熱、興奮」など、大半の人が共通したイメージを持っています。
このように人が共通して感じる認識を上手く利用することが大切です。
ただ好きな色、綺麗な色をを使えばよいわけではなく、表現したいイメージによって、どの色を使用するのかを選んでいきましょう。
3色を目安にするとまとまりが出る
多くの色数を使ってデザインすると、一見派手でインパクトのある印象にはなりますが、何を伝えたいのかぼんやりしてしまいます。
そこで、使用する色は3色を目安にし、以下の比率を参考にして統一感を出していきます。
- ベースカラー:70%
- メインカラー:25%
- アクセントカラー:5%
「ベースカラー」は、チラシの大部分を占めるベースとなる色です。
余白部分や背景部分に多く使われるため、メインカラーやアクセントカラーの邪魔をしないような色を選ぶと良いでしょう。
「メインカラー」は、チラシの世界観を表現するのに合う、主役となる色です。見出しやキャッチフレーズなど、目に留まりやすい要素に使用します。
色を選ぶ基準は、チラシ作成の目的の商品やサービスを連想させる色で選ぶほか、企業のコーポレートカラーを選択したり、逆に競合他社のカラーは避けるといったこともよくあります。
「アクセントカラー」は注目してほしい部分に使用する色です。メインカラーの反対色を選ぶことで鮮やかさが引き立ちメリハリがつきます。
もちろん3色以上使用することもできますが、色数が多くなるほど扱いが難しくなりますので、「基本は3色」と覚えておきましょう。
3.書体を統一する
チラシを作成する目的を考えたときに、最も重要なのは「情報を伝える」ということです。
何種類もの書体を使って文字情報を詰め込んでしまっては、伝えたい情報も正しく伝わりません。
書体選びに大切なコツは、イメージに合った書体を使うこと、使用する書体を絞り、読みやすさを重視して選ぶことが大切です。
書体によって変わる印象
日本語の書体は大きく分けて「明朝体」と「ゴシック体」に分類されます。
明朝体は「真面目」「上品」「大人っぽい」など、ゴシック体は「カジュアル」「親近感」「力強い」などの印象を読み手に与えます。
作成するチラシのイメージに合わせて書体を選ぶことはもちろん、読みやすさを重視して選ぶことが大切です。
書体は2種類程度に抑える
印象の異なる書体を何種類も使ってしまうと、統一感が損なわれてしまします。
しかし全てを統一してしまうと平坦なつまらないデザインになってしまいます。
矛盾しているようにも思いますが、重要なのは強調と調和のバランスです。
見出しやキャッチコピーなど「強調したい部分」と、説明文などの「読ませたい文章」を分けて考え、書体を使い分けることで、バランスの取れた見やすいチラシとなります。
4.余白を作る
「余白」とは何も配置されていない空白の部分のことを指します。
デザインにおいては「余ってしまったスペース」ではなく、「意図的に作り出した」ものであり、すべての余白に意味があります。
余白によって変わる印象
書体と同じく、余白によっても印象は大きく変わってきます。
余白の少ないデザインは、ポップで勢いのある印象を与えます。逆に、余白を大きく取っているデザインは、高級感や落ち着いた印象を与えます。
チラシ作成の目的に合わせて、余白の取り方を考えることはとても大切な作業と言えます。
情報を詰め込みすぎるのはNG
せっかくチラシを作るのだから、できるだけたくさん情報を載せたいと思ってしまいますよね。
しかし、チラシの中を文字や写真で埋め尽くしてしまうと、読み手に圧迫感を与えたり、ごちゃごちゃした印象を与えてしまいます。
また、チラシの端ギリギリまで文字や写真を配置してしまうと、印刷時に文字が切れてしまう場合があるので注意が必要です。
文字と文字の間、文字と写真の間、チラシの端と文字の間など、適度に余白を作ることで意味のある空間が生まれ、情報をしっかりと読み手に伝えることができます。
5.視線の動きを意識する
平面を見る際、人の視線の動きには一定の法則性があります。
その法則性を踏まえたうえで、視線を誘導するチラシデザインを考えることが大切です。
人は自然な流れに沿って視線が動いている
基本的には人の視線は上から下へ移っていきます。
横書きの場合は、「Z型(左上から右上、そして左下から右下へ)」に移動し、縦書きの場合は、「N型(右上から右下、そして左上から左下へ)」で視線が移動します。
この視線の動きを利用して要素を配置することにより、読みやすく効果的なチラシデザインが出来上がります。
適切に誘導して読み手に伝える
チラシの中で初めに目する上部には、一番目立たせたいキャッチコピーやタイトルを配置すると効果的です。「このチラシはなに?」と読み手に興味を持たせるようにしましょう。
興味を持ってもらって初めて続きを読んでもらえます。
上部には細かい情報は配置せず、出来るだけシンプルにして興味を引き付け、右下に読み進むにつれ詳細情報が増える、といったように視線を誘導していきましょう。
無料で使えるチラシデザインツール3選
どれもインターネット上で簡単にチラシデザインが作成できるので、イチからデザインを考えるのが苦手な方は、是非利用してみてくださいね。
テンプレートが充実「Canva」
世界中で利用されているオンラインツールです。
豊富なデザインテンプレートの中からイメージに合うものを選んで文字を入れ、画像を差し替えるだけで、プロ並みのチラシが作成可能です。
直感的に操作が可能「Picky-Pics」
写真やイラストを選んでドラッグ&ドロップするだけで簡単にチラシが作成できるオンラインツールです。
5万点もの素材がカテゴリー別で用意されているので、目的に合った素材を見つけて使用することができます。
文字と画像を入れるだけ「ラクスル」
ラクスルの一番の魅力は、オンラインでチラシを作成後、そのまま印刷の注文まで出来るところ。
一貫して作業を行いたい人におすすめです。
より良いチラシデザインを作成するなら「Design Viking」
Design Viking(デザインバイキング)とは、ビジネスにおける必要不可欠なデザインを定額で作成できるサービスです。
ロゴやチラシ、看板、資料、パンフレット、バナーなど、なんでも作成可能。
経験・実績豊富なデザイナーと担当ディレクターがあなたのビジネスにピッタリのデザインを ご提案から作成まで行います。
チラシデザインのコツまとめ
チラシをデザインするときに大切なことは以下の通りです。
- 5W1Hを意識し、目的・ターゲットをしっかり確認する
- 印刷業者利用の場合は入稿規定を確認する
- レイアウトの基本は「揃える」「まとめる」「繰り返す」「強弱をつける」
- 配色の基本はベースカラー・メインカラー・アクセントカラーの3つ
- 書体は「強調したい部分」と「読ませたい文章」それぞれで考えて使い分ける
- 余白をデザインし、情報を詰め込みすぎない
- 読み手の視線を誘導するように要素を配置する
チラシデザインのコツは細かく言えばキリがないですが、一番大切なのは読み手の気持ちを考えるところにあります。
整った読みやすいチラシを作成することで、読み手の興味を引き集客率アップを狙いましょう。